地下鉄で検札が来てはじめて、定期券を学校の図書館にあずけ忘れていたことに気が付きました。また罰金7ユーロ。私、この罰金は決して誇張ではなく計10回は払ってると思います。一度なんか、地下鉄でつかまって、つかまったという証明書を見せればその日中は乗っても大丈夫という話でSバーンに乗ったら管轄が違からと1日で二重の罰金を科せられたこともあります。
今回、地下鉄でつかまったということは、S バーンには乗れないので仕方がないので歩いて学校まで行こうといつもは通らない道を通ったら最近雑誌とかで見かけるヨナタン・メーゼ (Jonathan Meese) の展覧会の前を通りかかりました。
ベルリンの博物館島の真向かい、現在再建中のエジプト博物館の川をはさんだ正面にいつの間にか新しいギャラリーが出来ていました。
CONTEMPORARY FINE ARTS (ギャラリーHP)。これって、Sophienstrasse の中庭にあったギャラリー。引っ越したんだ……家賃高そうだし、気合入ってる。
バゼリッツの展覧会と同時期に開催、バゼリッツの誕生日が1938年1月23日、ヨナタン・メーゼの誕生日が1970年1月23日。だから展覧会タイトルが1970年1月23日で、しかも先週の1月23日のオープニングパーティーをいろんなメディアでかなり大々的に宣伝してたのを今思い出す。
ここはドイツではあるけれどガンダム世代と表現したらいいのか、作品はアンドレアス・ホファー (Andreas Hofer) と同系統。 プラモデルやファンタジー系物語が好きそう、という意味で。アンドレアス・ホーファーが自分というアイデンティティーを虚構の世界で遊ばせてアート特有の不可解さや不明瞭さを醸し出してるのに比べて、こちらの方は長い髪や怖い目、奇行などいわゆる 「ゲージュツ家」 といった生身の自己アピールが強烈。すなわち、単純。
展示作品は一貫してダースベーダーみたいな鎧兜のおばけの肖像。鳥のような怪物は神話の世界やSF映画を連想します。絵の背景や彫刻の本体には紋章や国旗のモチーフが書き込まれています。独裁者なんだそう。男性器が必ず強調されてて、意味をなさないせりふを吐きます。
赤と黒の油絵の具にキャンバス。彫刻の方はブロンズ。使用する素材は、エキセントリックな芸術家像に比べて、とっても保守的。
全ての作品に描き込まれている記号のようなものが、日本の日の丸にしか見えなくて(例えば上の写真の絵の左上)どうして?と思っていたら、今ネットで作家が東京で生まれたという記述を発見。ということはこの一連のポートレートはひたすら自分像なんですね。
絵画作品には全て 「JM08」 のサインが。ということは全て今年に入ってから描いたんだ。すごいな。こんなのだったら出来るか。
こちらがヨナタン・メーゼ
そしてこちらがドイツの巨匠デューラーの自画像
芸術家の自意識の高さを示す、キリストとしての自己演出。メーゼの芸術家としての本質は「芸術家であること」のみにあり。
Jonathan Meese "23. Januar 1970"
2008年1月24日から3月8日まで
@ CONTEMPORARY FINE ARTS
Am Kupfergraben 10
10177 Berlin
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